今日は
歌舞伎座に吉例顔見世大歌舞伎・昼の部を観に行ってきました。今回の演目は、スコットランドの劇作家ハロルド・チャピンの一幕物を翻案し六代目尾上菊五郎が初演した佳品「息子」、源平一谷の合戦を背景に繰り広げられる悲劇「熊谷陣屋」、舞踊の演目「雨の五郎」「うかれ坊主」、そして三遊亭円朝の口演を歌舞伎化した人気作「人情噺文七元結」。どの演目も“親子の絆”をテーマ。
熊谷〜では今年旬な源平の話で、鵯越で有名な一谷の合戦の裏であった涙なしではいられない悲劇を仁左衛門が熱演。あまりの切なさに思わずうるっときました。ラストの表情が印象的だった。
雨の五郎、うかれ坊主は江戸の風俗を如実に描いた舞踊で、笑いあり色っぽさありで名人
富十郎、
吉右衛門の卓越した踊りにため息が出るほど。
そして人情〜はずっと笑いっぱなしです。
幸四郎&
染五郎はさすがに息ぴったりですね。幸四郎の身包みはがされたツンツルテンの衣装姿はポスターにもなっていますが、かなりの情けなさを出していて、これだけでもいい雰囲気を出しています。
それにしても、歌舞伎役者は体力すごいです。約3時間を昼夜と毎日行なうわけですから、鍛え方が半端じゃない。実際に舞台を見てみると、流暢なイメージであるものの、台詞も動きも激しいし、目力も強い!いやはや、すごいすごい。